法科大学院に到達度試験導入へ


 到達度試験を課し,その結果を公表することによって各法科大学院の教育能力が明らかになります。これによって,より一層の法科大学院の淘汰が進行することでしょう。
 しかし,高等教育機関である法科大学院においてこのような「テスト」を導入せざるを得なくなったことに違和感を禁じ得ません。
 共同通信の記事によると,到達度試験の結果次第では法曹以外の進路への変更も促すということを示唆しています。そのセーフティネットとして想定されているのは司法書士行政書士などの近接法律業,公務員,そして民間企業の法務職などでしょう。
 そもそも,法科大学院卒業者の司法試験合格率が低迷しているのは,母数が多すぎることに起因しています。入学者募集を停止する法科大学院も出てきてはいるが,まだ十分とは言い切れません。 多様な法曹人材を確保する目的の法科大学院も到達度試験といった画一的な物差しを導入しなければならないほど迷走しているのが現状です。 
 これは法科大学院に限ったことではありません。 よりフレキシブルな取組みがなされるべき教育における今後の文科省の動向に注視が必要です。